クローズアップ地域12
企画ごとにみえてくる“つながり”
番合谷戸(ばんこやと)自主防災組織
逗子には、谷戸という地形が多い。自然が残されている昔ながらの地形だ。番合谷戸という地名は、桜山5丁目の谷戸の中ほどにある番合井戸に由来する。山肌に敷かれた石が湧き出す水を受けている、なんとも風情のある一角だ。当初は、里山の山あいの谷に沿って民家が5軒ほど建っているだけだったが、今では250軒もの住宅地となっている。
発足からクリーン作戦に至る経過
番合谷戸自主防災組織は、元々、桜山5丁目開発対策から出発したが、組織としての活動については模索が続いていた。そこに社協との関わりが生きることになった。谷戸両側の山斜面は市緑政課の管轄だが、広すぎて定期的な草刈りや樹木管理が不可能だった。山を背負う家の住民だけに管理を任せるのも酷な話である。この斜面整備を、社協と協力して、番合谷戸自主防災組織のメンバーがクリーン作戦を展開することになった。
成功に力を得て、次の企画を実行
秋も深まった昨年の11月26日、住民22名、ボランティア9名、市緑政課職員3名、社協職員5名の総勢39名で、福祉会館と周辺住宅裏から番合井戸の一帯の下草刈り・樹木伐採を行った。結果、見違えるほどサッパリとした風景に変わった。井戸が顔を出し、斜面を登る小道も出現した。景観が蘇ったことはもちろん、防犯効果も上がり、住民同士の顔の見える関係作りができ・・・この1日の成果は大変大きなものとなった。
これに感触を得て、次に「福祉会館避難所体験」を企画。避難所となる福祉会館に実際に入ってみる、非常食・簡易トイレ・簡易寝袋等を使ってみる、それはとても貴重な体験だ。この時も住民22名の参加があり、新しい人間関係が生まれ、ネットワークの広がりを感じることができた。一回目より二回目、二回目より三回目と人のつながりができてくる。
ゆくゆくは自治会組織を発足させたい
企画を一つ一つ重ね「ゆくゆくは自治会を作りたい」。自主防災組織の核になっているKさん、Oさんの長年の夢である。自治会―あった方がいいけれど、自分が立ち上げに協力しようとは思わない。地域のつながり―大切なことは皆わかっているけれど踏み出せない…。それは番合谷戸に限らない。でも、番合谷戸の試みは住民と社協との連携から新しい可能性を生み出し、人と人とのつながりを作り出しつつある。お話を聞き、世話役の方たちには頭が下がる一方、一地域住民として自分も反省させられた。(K・K)
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